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日本皮膚病理組織学会事務局

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日本医科大学武蔵小杉病院皮膚科
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理事長ご挨拶

理事長ご挨拶

安齋理事長ご挨拶

日本皮膚病理組織学会理事長

日本医科大学武蔵小杉病院皮膚科・皮膚病理診断室

安齋 眞一

平成30年度から理事長職を拝命いたしました安齋眞一です。どうかよろしくお願いいたします。

 前理事長である山元教授より理事長就任の打診をいただいたとき、正直、かなり困惑しました。私の所属しているのは、分院でもあり、もちろん医局員数も多くはなく、絶対的なマンパワーの不足が懸念されたためです。しかし、日本の大学で唯一「皮膚病理」を謳っている組織を持ち、その長を勤めている以上、お断りはできないと決心し、微力ながら勤めさせていただくこととしました。

 前任の山元教授が本学会の理事長に就任されてのち、本学会の改革を断行されてきました。特に若手のリクルートと育成を目指して、講習会や学会内容に関して種々のアイデアを出され、また、韓国を中心とした海外との連携を強化することにより、本学会をよりよいものにしていこうとされたのは、皆様御承知の通りです。

 日本の皮膚病理の現状は、山元前理事長が就任時のご挨拶で触れられたころと同様、いまだ問題山積の状況です。若手医師のリクルートと育成、学会内容の改革、諸外国特にアジア諸国との連携、皮膚科医と病理医の連携、理事や理事長の任期制・選挙制の確立とそのあとに控える学会の法人化、などです。

若手医師のリクルートと育成に関しては、今まで、山元教授の下、学会を挙げて若手の皮膚科医、病理医、そして、皮膚外科医の中から、皮膚病理に興味を持つ先生方の発掘育成を行ってきました。山元前理事長の撒いた種が、徐々に芽吹き始めていることを実感している今日この頃ですが、なお道半ばです。このままの状態では、世界の他の国あるいはアジアの他の国からも大きな後れをとってしまいかねない状況です。私は、これからも山元先生の始められた学会の改革を地道に推し進めていこうと考えています。そのために、各種講習会の充実、さらには、学会内容の学術化をなお推進していきます。

 国際連携では、現在、アジア諸国の皮膚病理学会が集合して、アジア皮膚病理学会の設立準備が進んでいます。本学会も、その中心となって活動すべく、真摯に交渉を続けて参りたいと考えております。

 本学会はその設立当初から、皮膚科医を中心とした学会でしたが、近年の病理学の進歩にともない、また、皮膚検体の病理診断の大部分は病理医が行っているという本邦の実情に鑑みても、皮膚科医と病理医の連携は必須と考えています。現在でも、すでに多数の有能な病理医の先生方に参加していただいておりますが、さらに今後、山元前理事長が、最後に病理医の中から3名の理事を任命して頂いたことを足がかりに、より一層の連携をはかっていきたいと考えております。

 学会の法人化についても、今後の大きな課題と考えております。しかしながら、法人化するためには、今の日本皮膚病理組織学会の財務基盤があまりに弱すぎます。もっともっと多くの医師の参加が必要だと考えています。つまり、会員の増加をより推進していこうと考えています。このページを読んだ非会員の方は、是非本学会にご入会いただいて、一緒に勉強していきましょう。また、会員の方は積極的に他の方を勧誘して入会して頂き、同志を増やしましょう。そのことが、日本の皮膚病理学の発展のためには必要不可欠です。この学会は、「皮膚病理」を専門にしている人達だけのものではありません。「皮膚病理」に興味がある、あるいは、もっと学びたいという人達のものでもあると考えております。

 以上述べてきたことを今後やっていこうと考えておりますが、もちろん私1人の力でできるわけではありません。有能な理事・監事の先生方、多くの会員の方にご協力頂きながら、日本皮膚病理組織学会をますます有意義なものとして発展させていきたいと考えております。

 皆様のご理解とご協力を、伏してお願い申し上げます。

2018年5月

山元前理事長ご挨拶

日本皮膚病理組織学会理事長

鳥取大学皮膚科

山元 修

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 平成25年度より日本皮膚病理組織学会理事長職を拝命しました。

 理事長就任について依頼を受けた時、随分逡巡いたしました。というのも、私が預かっております鳥取大学皮膚科は、全国一のミニ医局(教室員は常時ひと桁)で、理事長職をこなし毎回学術大会を運営するだけの余裕がないからです。それでも、日本の皮膚病理学界が危急存亡の時にある中で、他になかなか候補者がいない、と熊切前理事長や小野元理事長から正面切って言われると、仁義という言葉に弱い私には、もうお断りすることなどできませんでした。

 確かに、日本の皮膚病理の現状は惨憺たるもので、私の研修医時代には周囲に沢山おられた皮膚病理組織学に精通した臨床医は激減し、施設によっては自分で皮膚病理標本を見ることなく、一般病理医のレポートを拠りどころにしているという話も聞きます。皮膚病理を専門に据える研究者も激減し、もはや若き皮膚科医にとって皮膚病理は輝きを失ったかのような印象すら持たざるをえません。何を隠そう、日本皮膚病理組織学会会員も高齢化が進み、我々皮膚病理学者は絶滅危惧種であると、ある意味自虐的な話も出ております。私が理事長職を引き受けた背景には、このような状況に憂いと危機感を抱いていた、ということがあるわけです。

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 私は、理事長在任期間中の最大かつ唯一の目標を「サブスペシャリティとして皮膚病理を志す若手の発掘と育成」に定めました。この究極の目的のために、理事諸氏や皮膚病理仲間とともに様々なことを考え企画しております。若者の皮膚病理離れの原因の一つには、対象になっている所見を具体的に教えてもらわないとさっぱり分からない、だから嫌いになる、ということがあるように思えます。そこで、チューターにより手取り足取り教えることの可能な、双方向性の実技形式の皮膚病理講習会を企画しました。さらに、その参加者の中から将来有望な皮膚病理にモチベーションの高い若者をリクルートして、日本皮膚病理組織学会で全面バックアップして育てていければ望外の喜びです。

 熊切前理事長より是非ともやり遂げるよう仰せつかった、学会の活性化のための理事長と理事の任期の制定、同好会的組織からの脱却などの懸案事項も山積みです。皮膚病理組織学会雑誌の在り方も要検討課題です。また、国際的な立ち位置の確立の要望もありましたが、二兎を追う者は一兎も得ませんので、まずは若者の教育を優先させつつ、当学会との国際交流を希望している韓国などの皮膚病理組織学会との若者をも巻き込んだ関係強化から始めていきたいと考えます。

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 最後に、モチベーションの高い若者に皮膚病理の魅力を語るには、皮膚病理研究のレベルアップを図らなければならないと思います。これまでは、いわゆる皮膚病理診断に主眼を置いてきたような感がありますが、これはほぼ確立された領域となりつつあります。これから皮膚病理医が生き残り、若者にアピールするためには、皮膚病理標本を使って、病態をロジカルに説明できる糸口を与えるような研究を、学会全体で推進していく機運を盛り上げていかなければならないと考えます。すなわち、診断の手がかりになる所見を、顕微鏡下に見られる一つの現象としてとらえるすべは持っていても、では一体なぜそのような構造や所見を呈するのか、ということに皮膚病理組織学会は答えられない、ということが実に多いのです(例えば液状変性の本態とはなんぞや、等々)。

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 このように、日本皮膚病理組織学会は色々な意味で曲がり角にきていますが、私の周りをかためる理事やブレーンは、凡人の私などに比べ極めて優秀かつ行動力のある方ばかりですので、今後はそれぞれの得意分野を分担していただき、この危機を乗り越えていきたいと考えております。最近少々健康に自信をなくしつつある私ですが、どうかよろしくお願い申し上げます。

(平成25年3月 記)

熊切前理事長ご挨拶

2005年7月

日本皮膚病理組織学会理事長

福井大学皮膚科教授

熊切正信

はじめに

 本学会は皮膚病理診断を関心の中心に据えている.当初,「皮膚の病理組織同好会」として始まり,1988年からは「日本皮膚病理組織研究会」と変わり,1995年からは現在の「日本皮膚病理組織学会」と称している.初代理事長は前埼玉医大池田重雄教授で,次いで前熊本大学小野友道教授が引き継ぎ,2004年からは熊切がつとめている.


1.手づくりの学会

 若い学徒の参加を促す目的で,学会への参加費は2000円,年会費は5000円と,学会開催,学会誌の発行に必要最低限の経費で運営している.ボランティア募集中.


2.ロビーストのいない学会

 7月の第4週の土曜日,会場は東京と決め,丸一日をつかって朝から晩まで症例検討会を行っている.「この学会には一人のロビーストもいない」と前理事長をされた熊本大学小野友道副学長が語っていた.トイレにいく時間も惜しんで発言に聞き入る姿がある.


3.発表手段をコンピュータへと切り替えたい!

 2005年まではスライドを使用する従来の方法で行ってきた.しかし,2006年からコンピュータへと切り替える方針である.自前での運営なので,コンピュータに詳しい方の協力が得られればうれしい.将来は,多数の標本を切り出すことの困難なパンチ生検の症例でも組織画像をインターネットで流すことによってあらかじめ意見を募ることができればと夢見ている.


4.学会発表後は「日本皮膚病理組織学会誌」に投稿!

 発表後には日本皮膚病理組織学会誌への投稿が義務づけられている.討論を無にしないためにも記録に残したい.一方,他誌への投稿は妨げないが掲載された場合は掲載雑誌等の情報を本学会に連絡していただきたい.


5.個人情報保護法案に関して

 臨床写真の扱い,プレパラートにはご留意をお願いしたい.


6.病理組織診断の手順

 プレパラートの中に異常を認識すること,組織所見に気づくことから思考が始まる.非特異的な所見の場合には組み合わせから一定の手順で診断を類推する.皮膚疾患の病因・病態を反映する皮膚病理組織用語辞典を作成し公開したので意見を寄せて欲しい.


7.教育講習会の実施

 日本皮膚科学会総会学術大会のあり方が変わったことを受け,本学会としても生涯教育の機会提供という意味で,教育講習会に積極的に参加して行く方針である.